私の中のイケメンは主に4種類いる。
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- 真のイケメン
→顔から雰囲気から心意気まで、トータルで絶対のイケメン
- 真のイケメン
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- 雰囲気イケメン
→顔はさほど整っていないけど雰囲気がイケメン
- 雰囲気イケメン
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- 自称イケメン
→顔も雰囲気も足りていないのだが、自信だけが満ちあふれているので見る人が見るとイケメンに見える
- 自称イケメン
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- 隠れイケメン
→顔が整っているが、雰囲気が足りてないのでイケメン認定されない
- 隠れイケメン
1は誰がどう見てもイケメンなので、もう芸能人とか学園の王子レベルだ。たまにいる。
一般人のラインは2〜4になる。ほとんど女性の多くが群がるのは間違いなく2だ。ていうか、一般人のイケメンとは多分2をさす。
しかし、私は2の「雰囲気イケメン」が大の苦手だ。もう、中学とか高校くらいから、避けて通っている。
基本なんかチャラいし、なんの話をしているかよくわからないし、女性に対して特に意識していないところが何となくいけ好かない。
ちなみに大好物は4の隠れイケメンだ。彼らを見つけた日には、トキワの森のピカチュウを見つけた時くらいの喜びに満ちあふれた日々が送れるものだ。(この件については、話しだすと論文がかけるくらいなので今度また)
そんな「雰囲気イケメン」が苦手な私ですが、
今日、唐突にその理由が判明しました。
なぜかというと、今日の取材相手が雰囲気イケメンくんだったからです。
30分くらい雰囲気イケメンくんと話し続けなくてはいけない私。
プライベートだったらさっさとお茶を濁して逃げ出しているところですが、そういう仕事なもんだから、彼の話を聞き続ける私。
目を合わせて、笑顔でうなづきながら、時々褒めつつ。
「雰囲気イケメン」という印象にくわえて、イメージではかなりクールな印象だったもので、ちゃんと聞きたいことが聞けるか心配になり、綿密に綿密に用意した内容で話を進める。
が、雰囲気イケメンくんはスカした様子もなく、時に真剣に、時ににこやかに、時におもしろおかしく話をしてくれ、次第に私の心もほだされます。
「なんだ。めっちゃいい人じゃん」と、私の心に余裕が出てくると、話を聞いているのはこちらなのに、雰囲気イケメンくんは時折私の話も聞こうとしてくれます。
「うーん。そうだなー。例えばあなたはどう思います?」的な内容を、イケメン風な口調で話しかけてくるのです。
そして最終的には
「はー。なんか、今日ものすごい心配していたけど、いい人でよかったなー」
と、なんかいい余韻で帰ってきたのでした。
ここで気づいたのです。
これ、私、雰囲気イケメンくんのことだいぶ気に入っているんですね。まあ、嫌なやつだと思っていたら、本当はいい人だった効果もあると思いますけれど、まんまと「雰囲気イケメン」の手中にはまっているわけです。
若かりしころの私が「雰囲気イケメン」を避け続けてきた理由。
それは
「雰囲気イケメン」にホレるのが、怖かったからに他なりません!
我が身のかわいさ余って、恋愛という名の若さ故の過ちから、鉄のパンツならぬ、鉄壁のディフェンスで己の身を守ることに注力してきた学生時代!
顔はさほどイケてないけど、おしゃれで、コミュニケーション能力に長けていて、なおかつ気の合う男性がおれば、そりゃ気にならないはずはない。
しかし、そこは「雰囲気イケメン」。群がるオナゴは星の数ほどとは言わないけれど、ドラゴンボールくらいの数はありそうな勢い。
そんなドラゴンボールの中で、女子としての攻撃力5、守備力280の私ごときが、あなただけの一星球【イーシンチウ】になれる自信など皆無!
「雰囲気イケメン」と接触すること、それ、すなわち、己から恋のウイルスに感染しにいっているようなもの!
……と、無意識に感じていたのかもしれません。
学生時代の山より高いプライドと、海より深いこだわり(自意識)から、私は戦う前から「雰囲気イケメン」に別れを告げる道を選んでいたようです。
そして、負け犬の遠吠えとして出る「なんかチャラくて怖い」というカマトトぶったセリフ。
良く言えたもんだね!過去の私!
これじゃあ、「美人は性格悪い」という意味のわからん方程式を掲げる、あの薄気味悪い集団と同じではないか!
反省じゃ。気づいたときに反省じゃ。
今後は「雰囲気イケメン」は苦手だけれど、しゃべったらきっといい人だってわかると思って、話しかけられても変な声をあげて逃げ出さないように努力したいと思います。
もう遅いんだけど。涙